8月号は事務局が担当しました

   存在感を増すファイナンシャルプランナー

スカラシップ・アドバイザーの活躍に期待!

進学を控えた高校生とその保護者に奨学金に関する情報を提供する「スカラシップ・アドバイザー」として、ファイナンシャルプランナーが国の政策の中で大きな役割を担うことになりました。奨学金の大部分を占める貸与型の奨学金は、子どもたち本人が社会に出る前から負債を抱えるものです。その重さと人生における大学・専門学校等への進学の意味を子どもたちに理解してもらうためにはライフプランの視点が必要だということで、ファイナンシャルプランナーに白羽の矢が立ったようです。

奨学金というと優秀な苦学生のイメージがありましたが、いまや日本学生支援機構(旧・日本育英会)の奨学金を借りているのは大学生・短大生の2.6人に1人(2015年度調査)、ごく普通の学生さんも利用しています。一方で、大学卒業後も安定した収入が得られる職に就けず、奨学金を返せなくなってしまう人も増えており、問題視されるようになりました。

そこで2017年度から、日本学生支援機構では返さなくてよい給付型の奨学金を始めたほか、無利子で貸与する奨学金の枠を増やしたり成績基準を緩和したりして借りやすくしました。合わせて、卒業後の所得に連動した返還方式の導入など返還負担を軽減する制度も設けました。これらのPRのためにFP資格者をスカラシップ・アドバイザーという肩書で組織化し、奨学金について最新情報と正しい認識を広めようというのです。

スカラシップ・アドバイザーの役割は、奨学金を中心に進学資金に対するアドバイスを行うことです。①お金がないことを理由に進学をあきらめる必要はないこと、②とはいえ奨学金という負債を負う意味を理解して勉学に励むこと、③めいっぱい借りるのではなく必要な金額だけ借りること、④将来返還が苦しくなったら延滞する前に相談することなど、伝えなければいけない内容はたくさんあります。

この事業の推進にファイナンシャルプランナー(FP)が起用されたことで、FPが子どもたちに直接ライフプランの重要性を語りかける機会が増えます。テーマは奨学金と進学費用ですが、進学費用の大きさや奨学金制度を知ることを通じて、子どもたちがお金と人生について考えるきっかけになることは間違いありません。漠然と「ライフプランを考えよう」と言っても響きませんが、進学という差し迫った問題を引き合いに出すことで、自分の問題として実感できるのではないでしょうか。高校生のうちからライフプランの考え方に触れることは、金融経済知識の普及の面でも大きな効果が期待できると思われます。

進学問題を保護者任せにせず、奨学金を活用して自分の将来のために自分の意思で目的を持って進路を選択する子どもたちが増えるとしたら、とても素晴らしいことだと思います。個人が自分の望む人生(ライフプラン)を実現するためには資金が必要です。それをどのように稼いだり調達したりするか、長期的な視野で考えるのがファイナンシャルプランで、その成果物がライフプランです。もちろん高校生の時点のライフプランは変化していくでしょう。しかし、社会に出る前から自立した自分のライフプランを意識することで、その後の生き方が変わってくるはずです。今の高校生が家庭を持つ頃には、顧問のファイナンシャルプランナーを持つことが当たり前になるかもしれません。

※奨学金制度の詳細は独立行政法人日本学生支援機構(http://www.jasso.go.jp/

(ミスターFP事務局)

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