2017年6月号は井上昇さんです

    高齢化社会の在り方 

高齢者は「支える側」か「支えられる側」か ~若手官僚の報告書

 

経済産業省の若手官僚がまとめた報告書がインターネット上で話題になっている。「不安な個人、立ちすくむ国家」と題した65ページの報告書は、2030代の若手官僚が有識者との意見交換や文献調査を踏まえてとりまとめたものだ。

http://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf

518日の産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)に提出された。

要約すると、「現在の社会システムは1960年代の日本社会を前提につくられた。したがって過去の仕組みに引きずられた既得権や固定観念が改革を阻み、現代の多様化する価値観が十分に反映されていない」と分析している。

高齢者に過度に配慮するシルバー民主主義の変革も求めている。「『シルバー民主主義』を背景に大胆な改革は困難と思い込み、誰もが本質的な課題から逃げている」とし、高齢者に偏重した予算配分を見直して子どもや教育への予算を優先的に確保するように提案。限界を迎えつつある社会保障制度に対しても「高齢者が支えられる側から支える側へと転換するような社会を作り上げる必要がある」と指摘している。

インターネット上で賛否両論が流れている。こうした声に共感した若い世代がFacebookに投稿する一方、逆に「高齢者も働けというメッセージが強く打ち出された資料」との批判の声も・・・・・。

なお、報告書は「高齢者が社会を支える側に回れるかは、日本が少子高齢化を克服できるかの最後のチャンス」と警告し、結んでいる。

非常に興味深い報告書である。発想の転換、イノベーションとでもいうのか「ハッ」とさせられる。高齢化社会のあり方を世界に対して提示できるかもしれない。高齢化社会の最先端にいる日本のミッションはこの問題をいかに解決するかであると考える。

ファイナンシャル・プランナー(私のところ)に相談に来る若い方は、自分のキャリアに対する夢や希望はほとんどない。「住宅が購入できるか?」「年金で生活していけるか?」という生活困窮相談がほとんどである。電車の中の若いカップルの話は30年も先の年金のことが話題である。もっと元気の出る話題がないのかといつも寂しい気持ちになる。

支える側と支えられる側という発想を越え、さらに年代も越えて、支える能力のある方は積極的に支える側になり、諸事情(体力的、加齢等々)により支えられる立場になった方は素直に受け入れられる環境を作り上げたいものである。

話はかわるが、「私は100億円の財産を残したいがどうすればいいか」と相談に来た新社会人がいた。どうしたら100億円の財産を築きあげられるか、難問ではあるが(基本的に不可能と思った)、相談者と二人で真剣に考えた事がある。「社長になる」「稼ぎの良い伴侶を見つける」等々、面白いように案は浮かんでくる。

こんな若者の顧問FPを目指している年金受給FP、それが私です。

 

井上 昇( ㈱VLIP 代表取締役、CFP®

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